尾根の散策

家庭菜園と日々の営み

映画・人類資金

2013.10.24
 
台風27号と28号の余波で昨日から雨の一日。
渡辺謙主演の「許されざる者」を9月の末に観て以来
久し振りの映画鑑賞に出掛けた。
どの写真にしようか」色々と悩んだ結果、佐藤浩市主演
「人類資金」を見てきた。
大物俳優が脇を固め面白く鑑賞して帰宅した。
 
10月19日の舞台挨拶の抜粋コピー
『人類資金』が、いよいよ本日より公開となりました。
本日行われた舞台挨拶では、佐藤浩市をはじめ、豪華キャスト陣、そして阪本順治監督、原作者・福井晴敏が華々しく登場!
登壇したキャスト・スタッフ陣が、撮影でのエピソードや、ついに初日を迎えた本作への熱い思いを語るなど、大盛況のイベントとなりました。

<ご挨拶>
阪本順治監督
今日はようこそおいでくださいました。
昨日の緊張で眠れず、タイのホテルのシャワー室で眩暈がして転倒し、「このまま病院に運ばれたら撮影が止まっちゃうな。無茶なことをしようとしたバチが当たったのかな」と考えながら横たわっていた時のことを思いだしました。そんな自分がすばらしい俳優さんと一緒に今日を迎えられて、今までにないくらい、本当に感動しています。

佐藤浩市さん
本日はありがとうございました。
何とかこの日を迎えることができて、感無量です。本当に忙しい中、監督、出演者みんながこの映画の完成に向かって疾走していたという、疾走感ある映画になっていたと思います。何を言っても、もう見終わっちゃったんだからしょうがないな、と思いながら…。
今日面白いと思ったみなさんは、ぜひお友達の方々・お知り合いの方々に、この映画を進めてやってください。よろしくお願いします。

香取慎吾さん
この『人類資金』のお話を阪本監督にいただいたとき、「慎吾に世界を救ってほしい」と言われました。最初はまったく意味がわからなかったんです。
台本を読んでみてもとても難しく、こんなに何度も何度も読み直した台本は初めてじゃないかな、というくらいに読ませていただき、この世界に入れて、この『人類資金』の映画に参加できて、本当にうれしく思っています。
撮影は毎日が緊張で、そうそうたる出演者の先輩のみなさんに囲まれて、緊張の日々の中、がんばってきたあの時が、今日やっと公開されるということで本当にうれしく思っています。
この間も舞台挨拶をちょっとしたんですけど、男だらけで…。今日は観月ありささんがいてくれて、本当に華があって、よかったなと思っています。みなさん、『人類資金』いいなあって思ってくれたら、たくさんつぶやいてください。

森山未來さん
ヒゲで誰かちょっとよくわからないかもしれないんですが、一応、森山未來です。観終わったお客さんの前に立つのは今日が初めてなので、正直、どういう感想をみなさんがお持ちになったのかなっていうのがすごく気になるところです。一人ひとりに聞いて回りたいくらいの気持ちはあるんですけれど…。みなさんどう思ったか、さまざまだと思うんですが、僕は、「お金って何なのか」「資金って何なのか」「人類とは何なのか」というテーマを感じながら、作品と向き合ってきたつもりです。
最終的に思ったのは、人類こそが資金であるんじゃないかということです。みなさんがどう思ったのかわからないですけど、ひとつ何か景色が変わった、何か変わったということがあれば、飲みの場でもいいですし、友達でも誰でもいいので、会話をする場を設けてもらえたりしたら、何かが膨らんでいくんじゃないかと思っています。

観月ありささん
私は本当にこの映画に参加できてとても光栄でした。阪本監督とお仕事をするのも10年ぶりくらいで、本当にこの作品に呼んでいただいただけで感無量です。撮影中は毎日のように緊張して、緊張したままずっと最後まで終わってしまったというような現場でした。
女子一人、紅一点で、華を添えられた…のではないかな、と、みなさんがどう思ってくれているかはわかりませんが(笑)少しでも華を添えられてよかったなと思います。
見てくださった皆さんが、面白いと思ってくれて、いろんなことを感じて、この映画を周りの方たちに伝えていってくれたらうれしいなと思います。

オダギリジョーさん
気付いていただけたかもしれないんですけど、ちょっとだけ出てました(笑)
簡単に扱うことのできないような、ちょっと触るのが怖いようなテーマを、スタッフもキャストも本当に一生懸命、気合で大切に作り上げた作品なので、是非みなさんの手を借りながら、育っていけば嬉しいなと思っています。

岸部一徳さん
パッとここに出たときに、みなさんの反応がどうだったのかな、と思いましたけれど…私の勘では、相当面白かったという風に思ってくださってるんじゃないかと感じます。
歴史の裏側・本当の真実というものに、この作品が少しでも近づいていたり、かすめていたら…という可能性を感じながらこの作品に参加しました。みなさんがどういう感想をお持ちかわかりませんけれど、そういうところを少し考えていただけたのかな、と思います。

福井晴敏さん
今回の作品ほど、受け取られ方が全く予想がつかない作品というのも初めてです。初日の第一回目に来て下さる方々は、きっと優しい方々だなので…でも、どうでしたか?面白かったですか?そうは言っても、正直ちょっと難しかったと思われた方もいらっしゃいますか?ですよね。
この映画はね、もう一回観るとすごくよくわかります!
さらによくわかる為には原作の小説もありまして…。こちら、この裏手の書店でも入荷するように頼んでおきましたから、この映画を観て、何か感じるところがあったら、是非、手にとっていただければと思います。

<公開初日を迎えて>
阪本順治監督
長年思い続けてきた作品です。人類はあっても資金はなくて、7年前に腰を上げてこれだけ時間がかかったんですが…でも今で良かったなと思います。今いちばんホットな話題は、経済であったり、景気であったり、オリンピックも決まったり、アベノミクスもあったり…。そういう中でこの映画を公開できるっていうのは、時間はかかったけれど一番いいタイミングだったなと思います。

佐藤浩市さん
申し訳ないんですが、今日を迎えて頭の中が真っ白になっちゃいまして、気の利いたコメントはできないと思います(笑)
この映画を観終わったお客さんの顔を見るというのは今日が最初なんですが、その為に我々はやってきたわけです。最初に台本をいただいて「これをやるんだな」って思ったとき、クランクインした初日、クランクアップしたとき、映画が完成したとき、そして最後にこうやってお客様に見てもらえるとき。そのために我々はこの仕事をやってるんで、もう何も言えません。どうもありがとうございます。

<ユ・ジテさんよりお手紙>

こんにちは。俳優のユ・ジテです。
まず、『人類資金』の公開を心よりお祝い申し上げます。
私は、数年前、偶然『KT』という映画を観て、阪本監督を知りました。
当時は、日本の監督が韓国の大統領を題材にした映画を撮ったことが私の気を引きましたが、その後『闇の子供たち』を観て、個人的に監督の作品世界に大いに興味を持つようになりました。

阪本監督は、様々な経験をされている方で、商業映画にしても才気溢れる映画を撮っていらっしゃいましたが、社会や人権を取り扱う真剣な映画でこそ輝く監督だと思います。

監督から『人類資金』の特別出演を提案された当初は、まだシナリオもない段階でしたが、監督の強みが現れるすばらしい映画になると信じて、喜んで出演を決めました。

映画を撮影している間は、役者を大事にする監督の思いを垣間見ることができましたし、監督がスタッフに深く信頼されていることが分かりました。

また、椎井プロデューサーの映画全般に対する献身と愛情は心に響きました。そして、厳しい環境の中で体当たりで臨んだ役者の方々や一枚岩になって長らく苦楽をともにしたスタッフにも感動を受けました。

日本で皆様にお会いして、公開のお祝いとご挨拶を申し上げるべきでしたが、諸事情で参加できなくなったことを、寛大な心で理解していただきたいです。日本で『人類資金』が輝かしい成績を上げ、高い評価を得られることをお祈りします。またお会いできることを楽しみにしております。

<ユ・ジテさんとの映画作りを振り返って>
阪本順治監督
ユ・ジテさんは韓国の大スターです。10年くらい前に中野に住んでいたことがあって、その頃に知り合いました。本来は主役を張るような俳優なんですが、彼は俳優業以外にも、ルワンダにボランティアに行ったり、ミャンマーに学校を作るのに尽力したりと、そういう活動もされている人なので、僕が作ろうとしている作品世界をきっと理解して、主役であっても脇役であっても快諾してくれるんじゃないかな、ということで、脚本がないような状態でお話して、その場で受けていただきました。

<今だから言える撮影中のとっておきエピソード>

佐藤浩市さん
国連での森山くんのスピーチは、一役者としてみても、これがあってよかったなと本当に思えるシーンでした。個人的には…階段の上り下りが激しいところに意外と行ってるんですよ。意外に大変だったんです。もう穴モグラみたいな生活でした(笑)

香取慎吾さん
未來くんお話を聞いてから観る、ユ・ジテさんと未來くんのアクションシーンがすごく好きです。
ユ・ジテさんは僕より全然大きくて、190cmくらいあるんですが、軍隊で鍛えた体もあったりして…。アクションのシーンはある程度動きが決まっていて、「抑えられて、つぎは跳ね除けて…」というのがあるんですが、未來くんに聞いたところ、抑えられると跳ね除けられなかった、と。死ぬかと思った、と。

森山未來さん
アクションシーンって、普通はカット割で撮っていくんですが、今回は監督の無茶振りで長回しで撮っているんですよ。

観月ありささん
アクションシーンは本当に大変でした。ジテさんが190cm近くあるんですよ。
だから、監督は「じゃ、キックで」って言うんですけど、足が上がらないんです。
かなり高い位置にお顔があるので、回し蹴りとか、キックをするというのは大変でした。ジテさんは本当にパンプアップされてすごい肉体なので、蹴ったり殴ったりすると、こっちの手足が痛いんです。戦うシーンでは青アザを作りながら、頑張りました。
みなさんも戦ってみてほしいな、と思います(笑)

岸部一徳さん
完成した作品をみて、カーチェイスのところが、「こんなことをやってみんな大丈夫かな」とドキドキしました。あれはどうやって撮ってたのかな、と、そんなことを考えながら観ていましたね。

オダギリジョーさん
僕は全部ロシアだったんですけど、遠くの方からユ・ジテさんを見てました。
それが唯一のユ・ジテさんとの絡みですね。

香取慎吾さん
みんなユ・ジテさんが大好きなんです。つたない韓国語や英語で必死に話そうとすると、日本語がベラベラなんですよ。
すごくうまいんです、日本語。何ヶ国語も話せるんですよね。

<世界四カ国で行われ、総移動距離5,4593キロ(地球一周の1.36倍)に及んだロケ撮影について>
佐藤浩市さん
マイル貯めりゃ良かった…!
すいません、締まらない締めにしてしまって。
ご覧になってわかるように、本当にみんなで頑張った映画です。
応援してやってください。よろしくお願いします。
Yahooに掲載されている専門家は下記の様な解説をしている。
阪本順治監督、佐藤浩市主演で、敗戦直前に旧日本軍が隠匿したとされる財宝、通称「M資金」をめぐって繰り広げられる陰謀を描いたサスペンス大作。金融ブローカーを名乗って詐欺を繰り返す真舟雄一の前に、石優樹と名乗る男が現れ、M資金を管理しているという財団「日本国際文化振興会」が真舟を呼んでいると伝える。M資金の存在を信じていなかった真舟は、半信半疑のまま財団のビルを訪ねるが、そこで防衛省の秘密組織の人間に襲撃を受ける。石の助けでその場を逃げ延び、次に会った本庄一義という男から「10兆円のM資金を報酬50億円で盗み出してほしい」と依頼された真舟は、M資金に隠された秘密をめぐる争いに引き込まれていく。「亡国のイージス」でも阪本監督とタッグを組んだ作家の福井晴敏による書き下ろし小説を原作に、福井と阪本監督が共同で脚本を執筆。佐藤のほか、香取慎吾森山未來観月ありさオダギリジョー仲代達矢、韓国のユ・ジテ、アメリカのビンセント・ギャロら豪華実力派キャストが集結。ロシア、タイ、日本、アメリカの4カ国で撮影が行われ、米映画以外では初となるニューヨークの国連本部での撮影も敢行された。
 
鑑賞後記
初めのうちはあまり………。
中盤から色々な場面で面白く興味深く鑑賞出来、後半では
現在の色々な縮図をわかりやすく表現している。
味わい深い映画であった。
 
おわり。